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仮面な人たちの恋愛夢小説

第19章 happiness to god(K)

何の気なしにふと、彼女の髪に触れる名護。彼女は、はっとして顔を上げた。

『名護さん…?』

名護は、愛しい、愛するものを見るような目で彼女を見詰めていた。
スッと毛先を撫で下ろすと同時に今度は頬に触れる。少し雨で濡れて冷えた彼女の頬に、名護のぬくもりが伝わる。

「女性に冷えは大敵ですよ」

彼女は名護の色っぽい声と仕草に鼓動を早めると同時に、初めて感じるものに驚きを隠せないでいる。するとそんな気持ちを更に荒ぶらせるかのように名護が言った。

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