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仮面な人たちの恋愛夢小説

第21章 愛する人へ(D)

『大樹さん‥私、そろそろ限界かもしれません』

「何をいうんだい」

『私、どんどん大樹さんとの記憶忘れているみたいで、このままじゃ大樹さんのことまで忘れちゃう…っ!』

そう言った彼女の頬に、彼は冷静な平手打ちをした。
それから彼女の両肩を掴み、彼はいう。

「そんなこと言うんじゃない。君は僕を忘れたりしない…!僕が、そんなこと絶対にさせない」

初めて見る彼の、お宝を見ているときの真剣な表情のそれとは違う姿を彼女は見た。
彼女はそんな彼に微笑むと、彼は彼女を強く抱き締めていた。

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