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「どう??甘くなった?」

『はいっ。ちょうど良くなりました』

いつの間にか二人の話しをしている距離が真隣で、優しく語りかけてくるお兄さんは今の彼女に心のゆとりと癒しを与えていった。

「...まだ雨あがらないみたいだね」

『..です...ね』

二人は店内から空を見詰める。
雅はどうしよう、という顔をした。
すると...──

「もう少し..一緒にいてくれる??」

『雨も止まないことですし..いいですよ..??』

「..ありがとう」

不意に、彼が雅の手を握る。
カプチーノで少し暖められたものの、まだ冷えたままの雅の手に驚いた彼は、ギュッと彼女の手を握り直した。

『お兄さん..そんなにしなくても大丈夫ですよ...?』

「駄目っ。雅ちゃん冷え性でしょ??普通だったらもう暖まってるはずだよ...?」

『っ...バレちゃいましたか、ははっ..』

暫く流星に握られていた手は、本来の体温を少しずつ取り戻しそれと同時に彼も安堵の表情を見せた。

「女の子は体を冷やしちゃいけないよ...??」

『はーいっ..｡でもお兄さん、どうしてそんなに心配してくれるの??』

「んー??どうしてかな...??」

『へっ...?』