仮面な人たちの恋愛夢小説
第4章 心とココロ(剣)
凛の両親は自分たちが気を失っている間何が起こったのか、始の新たな傷がの理由を不思議がった。
このまま隠しておける訳でもないと思った始は凛と目が合うと互いに頷き、話した。
「すいません、隠していて。ご両親には迷惑をかけたくなかったので、彼女と伏せておこうと言ったんです」
『ごめんなさい…賛成した私も悪いの』
「いいんだ。良く分かった。隠していた理由も頷ける」
『ええ。分かっていたら私達はきっと始さんを家にあげたりしなかったと思うわ。でもね凛、もっと親を頼りなさい?』
凛の母親が凛を抱き締めると、二人を抱き締める父。
それを見た始は、突然不思議な気持ちになる。
空虚感、距離感がある中で、喜び、哀しみと言った感情が始を襲った。
始は良く分からないその気持ちに苛立ちを覚え、一人部屋へと身を引いた。
何なんだ。
そう呟きながら怪我をしている腕に添える手に力がこもる。
始のもどかしい気持ちは、包帯越しに滲み見えるものが全てを物語っていた。
そう…自分は人間ではない。
だからこそ、そんな気持ちに刈られたのだと始は思う。
部屋のドアがノックされて凛が顔を出した。
『始さん?』
彼女の声かけに始は無言だった。
妙な間が空き少し気まずい部分もあったが、凛は始から少し離れた場所に座った。
沈黙が続く。
だがその沈黙は意外にもすぐに砕かれた。
『俺には君のような幸せがない。だから少し妙な気持ちになった。その気持ちに苛立った。何故かは、分からない』
凛が始に視線を送る。
『その気持ちはきっと、寂しい、辛いって気持ちだと思います』
始は目を細める。
イマイチ自分に信憑性がないような気がしてならなかった始。
凛はこうともいう。
『あと、羨ましいとか』
羨ましい…自分が人間を羨む何てことがあったかと始は悩む。
『私は始さんが羨ましい‥』
「俺が?」
『私は始さんみたいな心がないから。始さんは、私の知らない気持ちが分かる人だから』
凛が始の手を握る。
始はこれまでに感じたことのない程の暖かい気持ちになる。
このまま隠しておける訳でもないと思った始は凛と目が合うと互いに頷き、話した。
「すいません、隠していて。ご両親には迷惑をかけたくなかったので、彼女と伏せておこうと言ったんです」
『ごめんなさい…賛成した私も悪いの』
「いいんだ。良く分かった。隠していた理由も頷ける」
『ええ。分かっていたら私達はきっと始さんを家にあげたりしなかったと思うわ。でもね凛、もっと親を頼りなさい?』
凛の母親が凛を抱き締めると、二人を抱き締める父。
それを見た始は、突然不思議な気持ちになる。
空虚感、距離感がある中で、喜び、哀しみと言った感情が始を襲った。
始は良く分からないその気持ちに苛立ちを覚え、一人部屋へと身を引いた。
何なんだ。
そう呟きながら怪我をしている腕に添える手に力がこもる。
始のもどかしい気持ちは、包帯越しに滲み見えるものが全てを物語っていた。
そう…自分は人間ではない。
だからこそ、そんな気持ちに刈られたのだと始は思う。
部屋のドアがノックされて凛が顔を出した。
『始さん?』
彼女の声かけに始は無言だった。
妙な間が空き少し気まずい部分もあったが、凛は始から少し離れた場所に座った。
沈黙が続く。
だがその沈黙は意外にもすぐに砕かれた。
『俺には君のような幸せがない。だから少し妙な気持ちになった。その気持ちに苛立った。何故かは、分からない』
凛が始に視線を送る。
『その気持ちはきっと、寂しい、辛いって気持ちだと思います』
始は目を細める。
イマイチ自分に信憑性がないような気がしてならなかった始。
凛はこうともいう。
『あと、羨ましいとか』
羨ましい…自分が人間を羨む何てことがあったかと始は悩む。
『私は始さんが羨ましい‥』
「俺が?」
『私は始さんみたいな心がないから。始さんは、私の知らない気持ちが分かる人だから』
凛が始の手を握る。
始はこれまでに感じたことのない程の暖かい気持ちになる。