仮面な人たちの恋愛夢小説
第8章 愛想兄妹(K)
「どうしたのかな?消灯時間は過ぎてますよ…?」
『‥来ないで』
「何を急に…」
『貴方…人間じゃない…!』
彼女がそう叫んだ瞬間医者の姿が一転、怪物へと姿を変えた。
この世界でその怪物を“ワーム”と人は呼んだ。
彼女は逃げようと車椅子を走らせるが、ワームはそれよりも早く彼女の前に立ち塞がった。
目の前にはワーム、背後には下がるほどに迫る壁。
彼女は見えない恐怖でついにその場に止まってしまった。
そして、ワームが彼女に襲いかかろうとしたその時だった…。
「ハァアアア…!」
彼女は確かに感じた。
自分の目の前に闇の力と、内に秘める優しさを…──。
目には見えないが、心が、しっかりとその異人の姿を見ていた。
異人によってワームは自分から遠ざけられたのを、ワームの鈍い悲鳴で理解した。
「彼女に手を出すな‥」
低く響くその声に彼女の身体は小さい震えた。
見えない瞳を開き、更に異人の姿を感じた。
ワームが起き上がったのを見た異人が、すかさず異人が必殺技へと手順を進めた。
「ライダーキック‥」
異人・キックホッパーの必殺技がワームに届いた。
大きな爆発音と共にワームは塵と化した。
キックホッパーは変身を解除する。
「怪我は‥?」
『平気です…』
肩に触れられている感覚。
そっと握られる手。
その手は、冷たかった。
そして彼女はその手の主が誰なのかを知った。
「…もう遅い。入ろう」
車椅子を押してくれるその人は、矢車だった。
彼女はただ矢車に車椅子を預け、矢車は彼女を病室へと運んだ。
『‥来ないで』
「何を急に…」
『貴方…人間じゃない…!』
彼女がそう叫んだ瞬間医者の姿が一転、怪物へと姿を変えた。
この世界でその怪物を“ワーム”と人は呼んだ。
彼女は逃げようと車椅子を走らせるが、ワームはそれよりも早く彼女の前に立ち塞がった。
目の前にはワーム、背後には下がるほどに迫る壁。
彼女は見えない恐怖でついにその場に止まってしまった。
そして、ワームが彼女に襲いかかろうとしたその時だった…。
「ハァアアア…!」
彼女は確かに感じた。
自分の目の前に闇の力と、内に秘める優しさを…──。
目には見えないが、心が、しっかりとその異人の姿を見ていた。
異人によってワームは自分から遠ざけられたのを、ワームの鈍い悲鳴で理解した。
「彼女に手を出すな‥」
低く響くその声に彼女の身体は小さい震えた。
見えない瞳を開き、更に異人の姿を感じた。
ワームが起き上がったのを見た異人が、すかさず異人が必殺技へと手順を進めた。
「ライダーキック‥」
異人・キックホッパーの必殺技がワームに届いた。
大きな爆発音と共にワームは塵と化した。
キックホッパーは変身を解除する。
「怪我は‥?」
『平気です…』
肩に触れられている感覚。
そっと握られる手。
その手は、冷たかった。
そして彼女はその手の主が誰なのかを知った。
「…もう遅い。入ろう」
車椅子を押してくれるその人は、矢車だった。
彼女はただ矢車に車椅子を預け、矢車は彼女を病室へと運んだ。