仮面な人たちの恋愛夢小説
第8章 愛想兄妹(K)
病室へと戻ってきた二人。
彼女は矢車に手探りで触れた。
『さっきの姿は、何だったんですか?』
「見えたのか…?」
『はい‥影と闇の戦士の姿が』
彼女がそういうと、矢車がその冷たい手で彼女の頬に触れる。
「闇に興味はあるか…?」
『…はい』
「‥なら俺が教えてやる…君は俺に光を教えてくれないか?俺でも掴める光を…」
小さく頷く彼女。
白夜の光に照らされて不意に開く漆黒の瞳に、矢車の身体は小さく震えた。
見上げる白夜が矢車には少し眩しかった。
そっと閉じた瞳が合図となり、彼女に睡魔が襲った。
「寝るんだ。明日になる前に‥」
車椅子から抱き上げた彼女の身体を優しく寝床に移す。
彼女の身体は暖かかく、寝床についた彼女はすぐに眠りについた。
矢車が影で隠れる彼女の顔を愛おしく見詰めていると、そのうちにゆっくりと夜が明けていった──
彼女が次に目を冷ましたとき、傍に分厚い封筒があり中には大金と、短いメモ書きが入っていた。
「それで目を治してくれ。治ったらその目で俺に光を教えてほしい、それまで待っている」
メモ書きは矢車からの手紙だった。
点字で書かれた手紙を彼女は指でなぞり見た。
彼女はすぐに理解し医師に相談すると二日後に手術が決まった。
それを聞いたひよりは天道と共に病院へ飛んできたのだった。
彼女は矢車に手探りで触れた。
『さっきの姿は、何だったんですか?』
「見えたのか…?」
『はい‥影と闇の戦士の姿が』
彼女がそういうと、矢車がその冷たい手で彼女の頬に触れる。
「闇に興味はあるか…?」
『…はい』
「‥なら俺が教えてやる…君は俺に光を教えてくれないか?俺でも掴める光を…」
小さく頷く彼女。
白夜の光に照らされて不意に開く漆黒の瞳に、矢車の身体は小さく震えた。
見上げる白夜が矢車には少し眩しかった。
そっと閉じた瞳が合図となり、彼女に睡魔が襲った。
「寝るんだ。明日になる前に‥」
車椅子から抱き上げた彼女の身体を優しく寝床に移す。
彼女の身体は暖かかく、寝床についた彼女はすぐに眠りについた。
矢車が影で隠れる彼女の顔を愛おしく見詰めていると、そのうちにゆっくりと夜が明けていった──
彼女が次に目を冷ましたとき、傍に分厚い封筒があり中には大金と、短いメモ書きが入っていた。
「それで目を治してくれ。治ったらその目で俺に光を教えてほしい、それまで待っている」
メモ書きは矢車からの手紙だった。
点字で書かれた手紙を彼女は指でなぞり見た。
彼女はすぐに理解し医師に相談すると二日後に手術が決まった。
それを聞いたひよりは天道と共に病院へ飛んできたのだった。