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夜会で踊りましょ!!

第12章 ショーを並んで

 ショーをする会場にきた二人。


「すごい人だね…」
 柾季はあまりの人にビックリしている。


「そうですね…あぁ……」
(ショーの花道の一番前…あそこなら足も見えたのに残念…)
 狙っていた場所に人がいて、がっかりする翼女。


「ここからじゃ、見にくい?」
 柾季は小さく聞く。


「そうですね…ここからでは人の頭があるから…」
(足は見えない…)
 翼女は周りを見ながら言う。


「………」
 柾季は、翼女の反応見ながら考えている。

(見たいのって浴衣じゃないの?…誰かお目当て…)
 柾季は翼女をみて、考えている。

 見知らねイケメンを赤い顔して見上げる翼女を想像すると柾季。

(い、いかん!)
 脳内柾季が、その映像をかき消すように、叫ぶ。

(変な事考えるな…せっっかくの二人きり…ポイント稼がないと…あの場所は狭いかも…)


「よし、行ってみよう!」
 柾季が大きな声を上げる。


「え?なに?」
 翼女は柾季の方に振り向く。


「翼女ちゃん。ごめんね。ちょっと、来て!」
 柾季は翼女の腕を摘む。


「え?あ!ちょっと!まさ…」
 状況がつかめない翼女は慌てる間もなく、ひっぱられる。



 翼女の腕を掴んだまま柾季は人ごみから離れていく。

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