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夜会で踊りましょ!!

第15章 タチバナ様に出かける前

「…見せて見せて」

 「……ずかしい…」

「可愛い…」


(遥香の声だ!)

 奥の和室から遥香と誰かが話している声が聞こえてきた。

(誰かな?)
 柾季が和室の方が気になって立ち上がる。



「あ、柾季くん…そっちに行ったら…ダメよ!」
 和香が慌てて止める。


 柾季はその声が聞こえていなかった。


「きゃー!!」

「柾季のバカー」
 遥香の大きな声が聞こえる。

「ご、ごめん!!」
 柾季の悲痛な叫び声が聞こえた。


 柾季が肩を落とし戻ってきた。



「あらあら…今。知り合いの子に、メイクアップしてもらってるのよ」
 のんびりと和香が話している。


「そのようですね…色々やられました。僕、隣の歩睦くんの家にいくので、用事あったら、携帯に電話呼んでください」
 柾季は、和香にそう伝えると、荷物を持つ。

「そうね。そうして。景さんには私から連絡しておくわ」
 和香は手を振って見送る。


(俺も、今日の計画の事話したいしな)
 柾季は歩睦の家に向かう。

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