夜会で踊りましょ!!
第15章 タチバナ様に出かける前
柾季が来る少し前に遡る
「これが、遥香の浴衣ね」
古典的な和柄をモチーフとしていますので全体的に落ち着いた雰囲気の薄ピンクのパステル浴衣をハンガーに掛ける黒髪の女性。
「はい。大好きな、花がたくさん咲いててお気に入りなんです」
遥香が元気よく返事をする。
「たしかに。遥香らしい…ナデシコに桜、これはボタンかな?…」
黒髪の女性は浴衣の柄を触りながら呟いている。
この黒髪の女性は道筆 爽果(みちふで さやか)さん。
お母さんの知り合いの娘さん。
プロのメイクさんになる修行中だそうだ。
「ねー翼女ちゃんの浴衣も出したら?シワとか折り目とか落ち着くよ」
遥香が髪形の本を真剣に見ている翼女に声をかける。
「あ!うん」
翼女はカバンの中から浴衣の入った(たとう紙)を出した。
「わ!新品だ!」
遥香が翼女の横に座る。
「うん。お父さんが買ってくれたの…」
少し照れたような顔で言う翼女。
「やったね。早く。見せて見せて!」
興味津々の遥香。
「はい…」
たとう紙から真新しい浴衣をゆっくり出した翼女。
「わーかわいい!!鳥?あ!もしかして。燕!?」
遥香が興奮気味に言う。
「うん。佐藤さん…お父さんの友達が見つけてくれて…お父さんが気に入ったの…」
恥ずかしそうに笑う翼女。
印象的な大きな赤いボタンの周りに薄い紺色のナデシコ。あちこちに散りばめた梅の花、その中を愛らしく飛び回っている燕がいる。
多色使いがとても華やかな浴衣。
「これが、遥香の浴衣ね」
古典的な和柄をモチーフとしていますので全体的に落ち着いた雰囲気の薄ピンクのパステル浴衣をハンガーに掛ける黒髪の女性。
「はい。大好きな、花がたくさん咲いててお気に入りなんです」
遥香が元気よく返事をする。
「たしかに。遥香らしい…ナデシコに桜、これはボタンかな?…」
黒髪の女性は浴衣の柄を触りながら呟いている。
この黒髪の女性は道筆 爽果(みちふで さやか)さん。
お母さんの知り合いの娘さん。
プロのメイクさんになる修行中だそうだ。
「ねー翼女ちゃんの浴衣も出したら?シワとか折り目とか落ち着くよ」
遥香が髪形の本を真剣に見ている翼女に声をかける。
「あ!うん」
翼女はカバンの中から浴衣の入った(たとう紙)を出した。
「わ!新品だ!」
遥香が翼女の横に座る。
「うん。お父さんが買ってくれたの…」
少し照れたような顔で言う翼女。
「やったね。早く。見せて見せて!」
興味津々の遥香。
「はい…」
たとう紙から真新しい浴衣をゆっくり出した翼女。
「わーかわいい!!鳥?あ!もしかして。燕!?」
遥香が興奮気味に言う。
「うん。佐藤さん…お父さんの友達が見つけてくれて…お父さんが気に入ったの…」
恥ずかしそうに笑う翼女。
印象的な大きな赤いボタンの周りに薄い紺色のナデシコ。あちこちに散りばめた梅の花、その中を愛らしく飛び回っている燕がいる。
多色使いがとても華やかな浴衣。