夜会で踊りましょ!!
第6章 柾季、色々考えます
「僕としては、柾季は柾季の良さがあるし、翼女ちゃんだって、柾季が無理してるって感じてたし…」
「無理なんかしてないけど…」
柾季は、ベッドの上で大の字になる。
「翼女ちゃんさ、最初の頃、話どころか、顔さえ上げてもらえなくて…どうしていいか分からなかった…でも、歩睦とは話しているだろ…歩睦みたいに話かけたら、大丈夫なのかなって、手本にしてみたら、少し話せて、最近は顔上げてくれる様になって…ドンドン真似していたんだ…」
あふれてくる言葉を言った。
「柾季!僕らがいない時、翼女ちゃんと二人きりで会ってみる?」
「はー二人きり!!無理!無理!無理!」
「否定的だね」
「当ったり前だろ!せっかくの話せる友達の地位壊したくない」
「…じゃ、これからも、遥香の従姉弟の地位で良いの?」
「そ、それは…少しは進歩したい…」
「…じゃ、橘様の夜会こいよ!」
「地元じゃなくても、大丈夫なのか?」
「多分…だぃ……ぅん…大丈夫だ!」
「ちょっと、興味があったんだ。浴衣なら何でも良いのか?」
「詳しい事は、遥香に聞いて!」
「それも、そうだな!」
「あーもうこんな時間だ!また電話するよ」
「あ!ホントだ。ありがとな!おやすみ!」
「おやすみ!」
歩睦との長電話が終わる。
「はー、らしさがないか…」
ベッドの上でゴロゴロしている柾季。
(翼女ちゃん…オレが怖くなったらどうしよう…)