
薔薇はあいを囁く
第2章 薔薇の香りの麗人
広いお屋敷で、お部屋はたくたんあるのに、彼は、あたしの部屋に毎晩やって来る。
勿論、それは一緒に寝るため。
使用人さんに、何度も助けを呼んだのに、余程立人坊っちゃんが怖いのか誰も助けてくれた試しがない。
25才のいい大人が15才の少女に、一体何してくれるんだぁ~?と叫びたいけど、そんなことを言ったもんなら、後々倍返しを食らいそうだから、何も言えないんです。
はぁ~それが現実なんです!!
「あい。」
ほらきた、口説き魔のエロエロ大魔人が!
今、必死で受験勉強してたのに。
「ただいま~!!」
彼はにっこりと、微笑んでいる。
とても、綺麗な笑顔で。
でも、その笑顔が時々悪魔に見えるのは、気のせいでしょうか?
