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お姉ちゃん、一緒にアソボ?

第2章 play 1

その塾は、個人経営らしく、
こじんまりとした小さな建物で…

「こ…ここだよね…」

初めてその塾へ来たとき、私は緊張してスクールバッグの肩掛け部分を
強く握りしめながら中に入った。

「あ、あのっ…
こんにちはー……」

恐る恐る扉を開けて中を覗き込む。

「…あっ!
君が新しく入った野口さん?」

「は、はい…」

そんな私に気づいて笑顔で出迎えてくれた、男の先生…

「この塾、僕が趣味でやってるんだけど……

生徒自体は、5人くらいしか居ないから!そんなに緊張しないで?」

「ヨロシクね!」満面の笑みでそう言って手を差し出す先生に、

私はいわゆる…

"初恋"をしたわけだ……。

それからというもの、
どんなに熱が出ようと、どんな大怪我をしようと…

私は先生に会うために塾を一度も休む事は無かった。

徐々に上がっていく成績に
親も満足そうだった。

そんなある日。

事件は起こる─

いつも通り、待ち焦がれた塾の日。

私はルンルンで塾に向かった。

今日は確か…
数学とー、社会だっけ??

もーすぐテスト近いし!

…あっ、そーだ!
テストで良い点取ったら、先生に
ご褒美もらおう!

そーしようっ!

そんな事を思って、スキップする私は
端から見れば、完全に怪しい子だったと思う。

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