テキストサイズ

赤い恋 ~sho sakurai~

第15章 番外編 ニノミヤくんのキモチ




俺ね、初めて君に会ったとき、

あ、この子こんな風に笑うんだって、

自分の仕事を誇りに思ってんだなぁって。

ほんとに最初はそれだけだった。


だけどね、君と何度か仕事していくうちに
あぁ、これは俺やられたかもなって。

自分から好きになることなんて滅多にないからさ、なんかちょっと悔しかった(笑)


でもね、翔ちゃん見たらさ、すぐ分かったね。


ぜってぇ翔ちゃん惚れてるわ(笑)

って(笑)


翔ちゃんも最初はそんなんじゃなかったと思うよ?

徐々に、みたいなさ(笑)


翔ちゃんは俺なんかより、ずっとずっと君のこと好きそうな目をしてたから、

翔ちゃんのこと応援しようと思った。

俺が駄目だった分、翔ちゃんにがんばって欲しかった。


でもさ、翔ちゃんそんなこと全然言わねぇからさ、俺は黙っとこうと思ってさ。


翔ちゃんが自分から言うまで。


スタッフなんかさ、好きになると思ってなかったもん(笑)


だから正直、社長に一緒に住めって言われたときは嬉しかった。


翔ちゃんはもっと嬉しそうだったけど。


俺さ、別に君と付き合いたいとか俺のこと好きになってもらいたいとか思ってないよ。


好きだけどさ、君の笑顔が見たいんだ。


俺は別にいいんだよ。


だからさ…………

翔ちゃんがモタモタしてたら俺が貰っちゃうよ?

……うそだけどさ…………。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ