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赤い恋 ~sho sakurai~

第16章 仕事



みんなが仕事に出て、一通りの家事をし終えた時だった。


『プルルルルループルルルルル…』


家の固定電話が鳴った。


結「?誰だろ…?」


家の固定電話が鳴ることなんて滅多にないから思い当たる人がいない。


私は電話のディスプレイを見た。

家の電話は電話番号を登録すると、ディスプレイに名前が表示される形のもので、

見ると、そこには数字が並んでいる。

結「うーん…どうしよう」


翔ちゃんから、誰からか分からない電話には出るなって言われてる。

『女が家に一人で、しかも俺らこういう仕事してるから危ない』

だって…。


大丈夫だと思うけどなぁ…。


そんなことを思ってると、電話のコールは鳴りやんだ。


結「…なんだったんだろ、いいとも?(笑)」

んな訳ないか(笑)


と、


『ピルルルルーピルルルル…』


今度は私のケータイが鳴る。

画面を見ると、

結「あ!」


私は慌てて通話ボタンを押す。

?「あー、やっと出た!」

結「あっ荒井さん!!」


荒井さん。

私が仕事してたときの凄い尊敬してた先輩。


荒「もーぉあんた今どこにいんのぉー」

荒井さんは少し呆れたような声で私に聞いた。


結「すいません、家です」

荒「もー!なら出なさいよー!」


荒井さんは少し声を大きくして言った。

結「すいません、翔ちゃんに誰からか分かんない電話には出るなって…(笑)」


荒「ったぁく、櫻井くんは結衣loveすぎ!!」

なっ!!!!


結「ちょっ!違います!何言ってんですか…!」

あ、焦った!

荒「もーう、でもケータイ変わってなくてよかったぁ」


荒井さんはため息をついて言った。



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