赤い恋 ~sho sakurai~
第16章 仕事
結「でもどうしたんですか?突然」
荒「あ、そうそう!」
おいおい、荒井さんがかけてきたんだろう(笑)
荒「実はさぁ、今日スタッフの子が突然体調崩して来れなくなっちゃってさ、」
結「はぁ」
荒「今すっごい人手が足んないの!だからさ、結衣!お願い!ちょっと出てきてくんない?」
えぇぇぇぇぇ!
結「むっ無理ですよ!私仕事しなくなって何年経ってると思ってるんですか!」
荒「そこをなんとか!お願い!」
結「無理ですって!私が行ったって足手まといになるだけです!」
そうだよ…。
私なんてなんにもできないし…。
荒「大丈夫!ほんと、簡単な仕事だけでいいの!それだけでも大助かり!」
…尊敬してる先輩からそんなに熱烈にお願いされると…
結「…………わかりました…」
断れるはずもなく…。
荒「ほんと!?ありがとう~!助かるわぁー!今度!ね!ゆっくり呑み行こ!」
結「絶対ですよー?」
荒「うん!うん!絶対!じゃあ4時に○○スタジオまで来てね!」
結「わかりました」
私はコクンと頷いて側にあった紙にメモをとった。
荒「あぁ、それと!私の番号、登録しといてよ!」
荒井さんは最後にそう付け加えて慌ただしく「じゃあね」とだけ残して電話を切った。
…4時かぁ…。
それまであと1時間以上ある…か。
なんか差し入れ作ってこうか…。