赤い恋 ~sho sakurai~
第20章 結婚式
【それでは!新郎新婦の2人を祝して!】
『かんぱーい!!』
会場内にグラスのぶつかり合う音が各テーブルから響く。
佐織は嬉しそうに「ありがとう」と微笑んでる。
いいなぁ…。すっごく幸せそう。
って言ったら当たり前って言われたけど(笑)
『結衣も早く結婚式呼んでよ!』
さっきの佐織の言葉が脳内で蘇った。
…私も…いつか翔ちゃんと…。
そう思いかけてはっとした。
ばっばかばか!///
気ぃ早いのはどっちだよ!
馬鹿…///
恥ず…
チラリと時計を見る。
…もう少しで私が手紙を読むときが来る…。
あー、緊張してきた…。
噛んじゃったらどーしよ…。
うあーーー!
テンパりそう!
えぇっともっかい練習しとこ!
カバンから手紙を引っ張りだしたとき、
結「っあ!」
手紙に引っかかってハンカチが落ちてしまった。
カバンと手紙を置いて拾おうと立ち上がったとき、
結「あ、」
スッと誰かがハンカチを拾った。
「はい、」
結「すいません…ありがとうござ…」
顔を上げて相手を見る。
と、
結「っなかじん!!」
な「あぁ!結衣ちびじゃん!!」
これまた中学のときの友達。
結「もう!!そのあだ名でよぶな!!!」
なかじんからハンカチを奪い取ってそう叫んだ。
な「ははは(笑)だってちびだったじゃん」
なかじんは笑いながら片手に持っていたシャンパンを飲んだ。
結「っるさいなぁ!もうちびじゃないっつの!!」
な「うん(笑)確かに(笑)お前も大人っぽくなったなぁ」
私の頭をポンポンと叩いてなかじんは言った。
結「当たり前だよ。大人だもん。ってか!その割にやってること子供扱い!」
なかじんの手を払いのけて私も言い返す。
な「ははは(笑)相変わらずだなぁ、結衣ちびは」
結「そうゆうなかじんもね!私のこと馬鹿にしすぎ!てかそのあだ名でよ!ぶ!な!」
てしっとなかじんの頭をはたいた。
な「って(笑)てか、その手紙なんなの?」
あぁ!忘れてた!
結「友人代表!もう行かなきゃ!」
「じゃあね!」と言って私は会場のマイクの方へと駆け出した。
…なんか、なかじんのお陰で緊張とけたかも…。
ちょっとムカつくけど。