身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第14章 第三話 【観玉寺の廃妃】 祭りの夜
ユンは小さく息を吸い込んだ。
「それなのに、お人好しのそなたは、そなたを棄てた私をいまだに慕ってくれている。もちろん嬉しいのは当然だが、こんな私にそんな資格があるのかと恥ずかしい」
ユンは明姫の荒れた手を両手で包み込み、大切なもののように頬に押し当てた。
「今夜、私は御仏に誓う。もう二度と、そなたを泣かせたりはせぬ。たとえ誰を敵に回しても、私はそなたを最後まで守り抜く」
「ありがとうございます。私のような者に勿体ないことです」
明姫の桜色の唇が戦慄いた。熱いものが目尻に滲んでくる。
「それなのに、お人好しのそなたは、そなたを棄てた私をいまだに慕ってくれている。もちろん嬉しいのは当然だが、こんな私にそんな資格があるのかと恥ずかしい」
ユンは明姫の荒れた手を両手で包み込み、大切なもののように頬に押し当てた。
「今夜、私は御仏に誓う。もう二度と、そなたを泣かせたりはせぬ。たとえ誰を敵に回しても、私はそなたを最後まで守り抜く」
「ありがとうございます。私のような者に勿体ないことです」
明姫の桜色の唇が戦慄いた。熱いものが目尻に滲んでくる。