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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第15章 第三話 【観玉寺の廃妃】  再生

「あまりに淑媛さまを愛しておいでゆえ、時に暴走なさることもあるのでしょう。それもすべては殿下の若さと淑媛さまへの深い愛情からと拝察致します。どうかお気に病まれすぎませんように」
 ヒャンダンはここのところの明姫の不調があの夜に起因していると考えているようであった。身体の痛みもさることながら、精神的な打撃が大きいと思っているのだ。また明姫自身も同様に考えていた。
 きっと直に良くなる。元々、明姫はあまり深く思い悩む質ではない。一晩寝てしまえば、大抵のことは忘れられるという―よくいえば前向き、悪くいえば楽観的すぎるところがある。

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