身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第15章 第三話 【観玉寺の廃妃】 再生
「そう言えば、淑媛さまの許には今年になって何度か見かけない男が通ってきてたではないかね。うちの亭主が見かけたことがあるらしくて、遠目でも立派な身なりで、相当の身分のあるお方だろうと話していたよ。和魂祭の夜にもお見えになっていて、ふもとの村のセソン婆さんにその方自身が淑媛さまの最初の良人だと名乗られたと聞いたけんどねぇ」
「淑媛さまの最初の良人ですって?」
ヒャンダンは、あまりの話に素っ頓狂な声を上げた。
「そうそう。セソン婆さんが淑媛さまのご亭主なら、国王さまかとお訊ねしたら、淑媛さまが否定なすってさ。何でも後宮に召し上げられる前に結婚していた最初の旦那だと紹介したとか聞いたよ」
「淑媛さまの最初の良人ですって?」
ヒャンダンは、あまりの話に素っ頓狂な声を上げた。
「そうそう。セソン婆さんが淑媛さまのご亭主なら、国王さまかとお訊ねしたら、淑媛さまが否定なすってさ。何でも後宮に召し上げられる前に結婚していた最初の旦那だと紹介したとか聞いたよ」