身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第17章 第四話 【永遠の少女】 波乱
痘瘡で亡くなるまで、病気らしい病気もしたことがなかったのに、その元気そのものだった子がわずか四日で幼い生命を散らした。
親としての嘆きは深いが、今から思えば、やはりこれも、あの子の運命だったのだろう。ウンは両親に数え切れない想い出を与えてくれ、天上の国へと還っていった。あの子の死を嘆き悼むよりも、今はもう、たとえ短い間でも、あの子の母であったことに誇りを持ち、その愛らしい在りし日の笑顔を支えにこれからの生涯を生きていこうと思う。
今、あの夏の日にウンが見せた笑顔を思い出し、明姫はふと長い一つの洞窟を出たように思った。まるで明姫自身がたった今、母の胎内からこの世に生まれ出てきたかのように新鮮な気持ちで、身体の奥底からふつふつと生きる力が湧いてくるようでもあった。
親としての嘆きは深いが、今から思えば、やはりこれも、あの子の運命だったのだろう。ウンは両親に数え切れない想い出を与えてくれ、天上の国へと還っていった。あの子の死を嘆き悼むよりも、今はもう、たとえ短い間でも、あの子の母であったことに誇りを持ち、その愛らしい在りし日の笑顔を支えにこれからの生涯を生きていこうと思う。
今、あの夏の日にウンが見せた笑顔を思い出し、明姫はふと長い一つの洞窟を出たように思った。まるで明姫自身がたった今、母の胎内からこの世に生まれ出てきたかのように新鮮な気持ちで、身体の奥底からふつふつと生きる力が湧いてくるようでもあった。