身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第2章 第一話 【桜草】 戸惑いと、ときめきと
「だから、今はまだ国王殿下をそっと見守ってあげて。あなたたち若い朝廷の臣下が同じ世代の国王さまと次代の朝廷を作って動かしてゆくのよ。私は宮殿の奥深くにいらっしゃる国王さまのことなんて知らないけど、お若いのにご英明であられると女官たちも噂しているわ。きっと、いつまでも領相大監の言いなりなってばかりでもないと思う」
「そうなのか? 国王が英明だと女官たちの間で噂されているのか?」
何故か嬉しげなユンに首を傾げながら、明姫は頷いた。
「そうよ、大殿(テージヨン)に詰めている尚宮さまや女官たちの話では、二十一歳のお若さでありながら、徳は生まれながらに広く備わり、優しさと厳しさを併せ持たれた紛うことなき聖君(ソングン)だと―」
「そうなのか? 国王が英明だと女官たちの間で噂されているのか?」
何故か嬉しげなユンに首を傾げながら、明姫は頷いた。
「そうよ、大殿(テージヨン)に詰めている尚宮さまや女官たちの話では、二十一歳のお若さでありながら、徳は生まれながらに広く備わり、優しさと厳しさを併せ持たれた紛うことなき聖君(ソングン)だと―」