身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第18章 第四話 【永遠の少女】 謀(はかりごと)
この男は以前も明姫が中殿毒殺未遂の容疑をかけられた際、見事に明姫の無実を証明して見せた。
ホ・ソンは小花を葬る前にひそかにその亡骸を検めたのである。彼はぐったりとした犬の体をあちこち触っていたが、やがて、小さな溜息と共に応えた。
―間違いなく、毒を食まされたようですな。それも、かなりの強い毒と見受けられます。恐らくはトリカブトでは。
ヒャンダンの推察は不幸にも当たった。トリカブトは猛毒である。日本でも江戸時代には十代将軍家治の世子、当時十八歳の家基が狩りに出た途中で、急に腹痛を訴え帰城したものの、その日の中に落命したという事件がある。
ホ・ソンは小花を葬る前にひそかにその亡骸を検めたのである。彼はぐったりとした犬の体をあちこち触っていたが、やがて、小さな溜息と共に応えた。
―間違いなく、毒を食まされたようですな。それも、かなりの強い毒と見受けられます。恐らくはトリカブトでは。
ヒャンダンの推察は不幸にも当たった。トリカブトは猛毒である。日本でも江戸時代には十代将軍家治の世子、当時十八歳の家基が狩りに出た途中で、急に腹痛を訴え帰城したものの、その日の中に落命したという事件がある。