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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第20章 第四話 【永遠の少女】 永遠に理解し得ぬ二人  

「うっ」
 明姫が口を片手で押さえた瞬間、コポリと嫌な音を立てて口から鮮血が溢れ出た。
「和嬪さま、和嬪さまっ」
 ヒャンダンが絶叫した。
 その合間にも、明姫は立て続けに大量の血を吐いた。
「何ということでしょう、早うに医師を、医師を呼ぶのだ!」
 鮮血にまみれてぐったりと眼を閉じた明姫を腕に抱き、ヒャンダンは気が狂ったように叫んだ。

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