身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第20章 第四話 【永遠の少女】 永遠に理解し得ぬ二人
いや、きっと体調が普通ではないから、味覚もおかしくなっているのだろう。苦い薬は少しずつ飲むより、一挙に呑んでしまった方が良い。後で、いつものようにヒャンダンが甘い飴を口直しにくれるだろうから。
明姫はふた口めからは薬湯をひと息に飲み下した。明姫の白い咽が動くのをヒャンダンは傍らで見守っていた。
「どうしたのかしら、今日はいつになく殿下にお逢いしたいと思う気持ちが止められないの。おかしいわよね」
薬湯を飲み終えた明姫が呟いたその時、明姫の手からポトリと湯飲みが落ちた。
明姫はふた口めからは薬湯をひと息に飲み下した。明姫の白い咽が動くのをヒャンダンは傍らで見守っていた。
「どうしたのかしら、今日はいつになく殿下にお逢いしたいと思う気持ちが止められないの。おかしいわよね」
薬湯を飲み終えた明姫が呟いたその時、明姫の手からポトリと湯飲みが落ちた。