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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第20章 第四話 【永遠の少女】 永遠に理解し得ぬ二人  


 蘇明姫(ソミヨンヒ)、この時、二十一歳。傑出した聖君と国中の民より讃えられた直宗に愛された生涯は短くも幸せなものだったのかもしれない。
 明姫が血を吐いて倒れた直後、ヒャンダンはすぐに薬湯を運んできた若い女官を探したが、時既に遅く、あの女官はいずこへともなくかき消すようにゆく方をくらましていた。


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