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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第20章 第四話 【永遠の少女】 永遠に理解し得ぬ二人  

「殿下、私はお先にウンの許に参ります。どうか民から讃えられる聖君におなり下さいますよう」
 それが明姫の最後の言葉となった。
「行くな、行くな―っ」
 ユンが声を限りに叫んだ。聞いている方が辛くなるような咆哮に、部屋の片隅に控えていた内侍府長の黄内官は痛ましげに眼を伏せ、泣いている王から顔を背けた。

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