身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第21章 第二部【身代わりの王妃】 王の花嫁
対面をすっぽかせる良い理由ができたと内心は歓んでいたのに、これでは逢わないわけにはゆかない。
「通してくれ」
ぶっきらぼうに応えると、すぐに両開きの扉が音もなく開いた。
この度、王妃として選定されたのは許氏の娘であった。父親は許修得、成均館(ソンギユンカン)で学生たちを指導している直講(教師)だという。成均官で儒生を教える教師たちもまた国の官僚であることに変わりはない。
ひと口に教師といっても、階級も上から下まで様々あり、直講は正五品に相当し、定員四人、上から数えて八番目の階級になる。つまり、けして高官ではない。
「通してくれ」
ぶっきらぼうに応えると、すぐに両開きの扉が音もなく開いた。
この度、王妃として選定されたのは許氏の娘であった。父親は許修得、成均館(ソンギユンカン)で学生たちを指導している直講(教師)だという。成均官で儒生を教える教師たちもまた国の官僚であることに変わりはない。
ひと口に教師といっても、階級も上から下まで様々あり、直講は正五品に相当し、定員四人、上から数えて八番目の階級になる。つまり、けして高官ではない。