身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第21章 第二部【身代わりの王妃】 王の花嫁
「殿下、どうなさったのですか?」
大妃の声に、ユンはまた物想いから現実に戻った。
「春花どの、殿下はそなたのあまりの美しさにお心を奪われておいでのご様子」
大妃が華やかな笑声を上げ、領議政としてやったりと顔を見合わせるのも口惜しい。
ユンは改めて眼の前の少女を見た。涼しげな目許は理知的でいながら、少し潤んでいて、見る人の心に何かを訴えかけてくるようだ。男なら、その瞳の底に溺れてみたいとは思わずにいられない。桜色の唇はみずみずしく、やや下唇がふっくらとしているのが口づけをねだるようにどこか扇情的だ。
大妃の声に、ユンはまた物想いから現実に戻った。
「春花どの、殿下はそなたのあまりの美しさにお心を奪われておいでのご様子」
大妃が華やかな笑声を上げ、領議政としてやったりと顔を見合わせるのも口惜しい。
ユンは改めて眼の前の少女を見た。涼しげな目許は理知的でいながら、少し潤んでいて、見る人の心に何かを訴えかけてくるようだ。男なら、その瞳の底に溺れてみたいとは思わずにいられない。桜色の唇はみずみずしく、やや下唇がふっくらとしているのが口づけをねだるようにどこか扇情的だ。