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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第22章 第二部【身代わりの王妃】 稚(おさ)な妻 

 流石に気性まで似ている娘を捜してくるのは領議政にも無理だったのか。ユンは眼を細めて検分するように新しい妻を眺めていた。
「我らは今宵から夫婦になったのだ。そのような遠くにおらず、こちらへ参られよ、中殿」
 ユンは眼前の小卓から早々と銚子を取り上げ、手酌で酒を注ぎながら声をかけた。
 花嫁からは、はい、と、消え入るような声が返ってくる。

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