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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第2章 第一話 【桜草】 戸惑いと、ときめきと

 だからこそ、余計に惹かれる。もしかしたら、自分はやっと見つけたのかもしれない。漸くめぐり逢えたのかもしれない。生涯にたただ一人の女人に、一生掛けて愛し守り抜きたいと願ってやまない女に。
 既に明姫の小柄な後ろ姿は小さくなりつつある。
「仕方ないな」
 ユンは苦笑し、〝待ってくれ〟と声を張り上げた。

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