身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第23章 第二部【身代わりの王妃】 抜け殻
判っている。あの娘は明姫ではない。幾ら似ていたとしても、まったくの別人なのだ。なのに、理性ではそれをいやというほど判っていながら、この少女を眼にすると、つい明姫の面影を求めてしまう。
明姫によく似たあの美しい面にかつてのように優しい笑みを浮かべて自分を見つめて欲しい、想いに応えてくれと願ってしまう。
あの娘は自分に好意を抱いているどころか、私は嫌われているのではないか!
婚礼の夜はあのような綺麗事を口にしたけれど、あれはまったくの偽りにすぎない。現実として、自分はこの娘を〝我が娘〟として見ることなど、できようはずもなかった。
明姫によく似たあの美しい面にかつてのように優しい笑みを浮かべて自分を見つめて欲しい、想いに応えてくれと願ってしまう。
あの娘は自分に好意を抱いているどころか、私は嫌われているのではないか!
婚礼の夜はあのような綺麗事を口にしたけれど、あれはまったくの偽りにすぎない。現実として、自分はこの娘を〝我が娘〟として見ることなど、できようはずもなかった。