身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第24章 第二部 【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情
「―と、そのようなことを言っている場合ではない。春花、そなたの気持ちは嬉しいが、尊い御身であられる殿下をこのような場所に気軽にお連れしてはいけない。公式のおなりで護衛が付いているならともかく、そなた一人では何事かあった時、殿下の大切な御身をお守りすることはできないだろう」
「父上さま、私は」
何か言おうとする春花に、修得は言い訳を許さない。
「そなたはもう許氏の娘ではない。領相大監に差し上げ、引いては王室に嫁いだ身ではないか。王妃の立場として、まず第一に考えならなければならないのは国王殿下の御身の安全である。それしきのことが判らないで、国の母という重責が務まるとでも?」
「父上さま、私は」
何か言おうとする春花に、修得は言い訳を許さない。
「そなたはもう許氏の娘ではない。領相大監に差し上げ、引いては王室に嫁いだ身ではないか。王妃の立場として、まず第一に考えならなければならないのは国王殿下の御身の安全である。それしきのことが判らないで、国の母という重責が務まるとでも?」