身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第24章 第二部 【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情
「今日は非公式でお訪ねしたのです。義父上は中殿の父であられるのだから、私にとってもまた父なのです。こうして儀礼を尽くすのは当然のことですから」
「父上さま、今日は市の筆屋で筆を求めました。清国渡りの良いものが手に入りましたので、お持ちしました」
春花が筆の包みを渡すと、修得が笑み崩れた。
「そうか」
「兄上さまにお一つと父上さまにお一つ」
「それは嬉しいことを申してくれる」
更に相好崩れそうになっていた修得が俄に表情を引き締めた。
「父上さま、今日は市の筆屋で筆を求めました。清国渡りの良いものが手に入りましたので、お持ちしました」
春花が筆の包みを渡すと、修得が笑み崩れた。
「そうか」
「兄上さまにお一つと父上さまにお一つ」
「それは嬉しいことを申してくれる」
更に相好崩れそうになっていた修得が俄に表情を引き締めた。