身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第24章 第二部 【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情
やはり、自分といるのがそんなにいやなのだろうかと考えはどうしても悪い方にばかり行く。対する自分はこの娘といるだけで、こんなにも心が華やいでいるというのに。
思わずまた大きな吐息を出しそうになり、ユンは軽い咳払いでごまかした。ふと視線を向けた先に、うす青紫の花が群れ固まって咲いていた。丁度、本堂から横の出入り口を出て短い石の階段を降りたすぐの場所である。
「綺麗だな」
ユンは独り言めいて言い、おもむろにその足許に咲く花の一輪を手折ろうとした。
「あっ」
春花が小さく声を上げたので、彼は弾かれたように面を上げた。
「どうかしたのか?」
思わずまた大きな吐息を出しそうになり、ユンは軽い咳払いでごまかした。ふと視線を向けた先に、うす青紫の花が群れ固まって咲いていた。丁度、本堂から横の出入り口を出て短い石の階段を降りたすぐの場所である。
「綺麗だな」
ユンは独り言めいて言い、おもむろにその足許に咲く花の一輪を手折ろうとした。
「あっ」
春花が小さく声を上げたので、彼は弾かれたように面を上げた。
「どうかしたのか?」