身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第24章 第二部 【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情
「さっさと呑まぬか!」
怒鳴られ、漸く湯飲みを口に当てた。その刹那、ユンの脳裏に明姫の最期が甦った。大妃の手先と思しき女官が運んできた毒薬を飲んで亡くなった最愛の女。
母上が私の大切な明姫を殺した。
咄嗟にユンは春花の呑もうとしていた湯飲みを乱暴に奪った。
「そのようなものは呑む必要はない」
低い声で春花に言うと、母を真っすぐに見据えた。
「まさか、またしても私の大切な女に毒を飲ませるおつもりではないでしょうね、母上」
「な、何を言われるのだ。私がいつ、そんなことを―」
怒鳴られ、漸く湯飲みを口に当てた。その刹那、ユンの脳裏に明姫の最期が甦った。大妃の手先と思しき女官が運んできた毒薬を飲んで亡くなった最愛の女。
母上が私の大切な明姫を殺した。
咄嗟にユンは春花の呑もうとしていた湯飲みを乱暴に奪った。
「そのようなものは呑む必要はない」
低い声で春花に言うと、母を真っすぐに見据えた。
「まさか、またしても私の大切な女に毒を飲ませるおつもりではないでしょうね、母上」
「な、何を言われるのだ。私がいつ、そんなことを―」