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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第24章 第二部 【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情

 あからさまに懐妊の話を持ち出され、恥ずかしいのか、春花は真っ赤になっている。身も世もない心地でうなだれているのを見、ユンはまた溜息をつきたくなる。
「そのようなものを呑まずとも、中殿は若いのですから、大丈夫でしょう」
 しかし、大妃もなかなか後には引かない。
「いいえ、今日よりはこの薬草茶を中殿には毎日きちんと飲んで頂かなければなりません」
 大妃はきっぱりと言うと、眼前の春花に命じた。
「さあ、呑みなさい」
 春花はかなり逡巡しているようである。

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