身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第24章 第二部 【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情
「最近の都では、夫婦や恋人が対(ペア)の指輪をするのが流行りだそうな。私も一度、やってみたかった」
ユンは〝貸してごらん〟と言い、春花からノリゲと簪を受け取り、彼女の結い上げたつややかな髪に挿した。更にお揃いのノリゲをチョゴリの前紐に結ぶ。
「これでよし。なかなか似合うぞ。私の見立ては間違いないな」
今日の春花のいでたちは紅のチョゴリと濃紺のチマである。春花の全身をさっと眺めて、ユンは満足げに幾度も頷いて見せた。と、小間物屋の隣に店を出していた蒸し饅頭屋の女房が陽気な声をかけてきた。
「旦那さま、また、お逢いしましたね」
「ああ、なかなか繁盛しているようだな」
ユンは〝貸してごらん〟と言い、春花からノリゲと簪を受け取り、彼女の結い上げたつややかな髪に挿した。更にお揃いのノリゲをチョゴリの前紐に結ぶ。
「これでよし。なかなか似合うぞ。私の見立ては間違いないな」
今日の春花のいでたちは紅のチョゴリと濃紺のチマである。春花の全身をさっと眺めて、ユンは満足げに幾度も頷いて見せた。と、小間物屋の隣に店を出していた蒸し饅頭屋の女房が陽気な声をかけてきた。
「旦那さま、また、お逢いしましたね」
「ああ、なかなか繁盛しているようだな」