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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第24章 第二部 【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情

 更にユンは翡翠の指輪を一対買い求めた。
「旦那さま、こんなに買って頂くわけにはいきません」
 翡翠の指輪も町の露店にしては高価だし品も良いものだ。流石に王として生まれ育った彼は生まれたときから本物の高級品ばかりを見慣れているから、眼が肥えている。
「良いのだ。簪とノリゲは部屋を掃除してくれた礼で、指輪は私のために買った」
 指輪は対になっていて、二つでひと組になっているようである。ユンはそう言いながら翡翠の指輪の小さい方を春花の指に填めた。それから、自分の指に大きな方を填める。

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