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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第25章 第二部 【身代わりの王妃】  想いのゆくえ

 寝所には絹の褥が敷かれている。ユンは春花をその上に放り投げるように横たえると、すかさず上から覆い被さった。
「殿下、何をなさるのですか?」
 この期に及んでもまだ判らないのかと、半ば嘲笑めいた笑いを刻み、夜着の前紐を解く。
 そこでやっと彼女は自分が今、どれほど危険な状態に陥っているかを理解したようであった。
「いや、いやっ」
 春花が死に者狂いで抵抗を始めた。

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