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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第25章 第二部 【身代わりの王妃】  想いのゆくえ

「そこをどいて、私を通して」
 一人が笑った。
「気の強い娘だな。だが、俺は気の強い女も嫌いじゃない。なっ、これから俺たちと楽しいことをしよう」
「俺たち二人で君をうんと気持ちよくさせてやるからさ」
 にやけた顔の二人だが、眼だけは異様にギラギラとして怖いようだ。その目つきは昨夜、春花に襲いかかった王のものと似ていた。
―怖いっ。
 春花はまた身体が震え出すのが判った。

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