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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第25章 第二部 【身代わりの王妃】  想いのゆくえ

 息が苦しい。
 春花はあまりの苦悶にもがいた。まるで水中で呼吸することができないような感じだ。
「んっ」
 徐々に意識が鮮明になってくるにつれ、それが覚醒を促すほど深い口づけが仕掛けられているせいだと知った。
―なに、どうしたの?
 唇を塞がれていることに気づき、狼狽え、懸命にもがいたが、後頭部に手を回され、しっかりと固定されているため、身動きもままならない。

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