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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第25章 第二部 【身代わりの王妃】  想いのゆくえ

 だが、王は彼女の言葉など耳に入らないように、平然とチョゴリを引き裂いていった。衣の裂ける嫌な音が聞こえる。
「互いが快感を得られるようにするだけのことだ。閨の遊びゆえ、心配しなくても良い」
 王が端正な顔をぐっと近づけ、上から覗き込んだ。互いの呼吸すら判るほどの至近距離で彼が囁く。肌理の細やかな肌の感触を愉しむように、ざらついた親指の腹でゆっくりと撫でる。

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