身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第3章 第一話【桜草】 逢いたくて~恋ごころ~
「明姫」
名を呼んで近づいても、明姫は怯えて後ずさるばかりだ。
「済まない、本当に済まない。何と言って詫びて良いか―詫びて済むものではないと判っているが。許して欲しい」
ユンは頭を下げると、懐から小さな巾着を取り出した。それから、上半身はいまだ乳房を露わにしたままの扇情的な明姫の姿を見つめた。彼はおもむろに自分の蒼い官服を脱ぐと、明姫の肩から掛けてやった。
「もう私になど触れられたくもないだろうが、せめて今は傷の手当てをさせてくれないか」
優しく言い、ゆっくりと近づいてくる。
明姫はいまだ大粒の涙を流しながら、怯えて後ずさった。
名を呼んで近づいても、明姫は怯えて後ずさるばかりだ。
「済まない、本当に済まない。何と言って詫びて良いか―詫びて済むものではないと判っているが。許して欲しい」
ユンは頭を下げると、懐から小さな巾着を取り出した。それから、上半身はいまだ乳房を露わにしたままの扇情的な明姫の姿を見つめた。彼はおもむろに自分の蒼い官服を脱ぐと、明姫の肩から掛けてやった。
「もう私になど触れられたくもないだろうが、せめて今は傷の手当てをさせてくれないか」
優しく言い、ゆっくりと近づいてくる。
明姫はいまだ大粒の涙を流しながら、怯えて後ずさった。