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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第3章 第一話【桜草】 逢いたくて~恋ごころ~

 ユンの若さと想いと激情を物語るかのように、口づけは深く烈しかった。貪るように幾度も間断なしに奪われる。今度は明姫も少し大胆になった。ユンが差しいれてきた舌におずおずと自分の舌を絡めてみる。すると、すぐに彼はそれに応えるように明姫の舌を吸い上げてきた。
 舌と舌を絡ませ合い、烈しく吸い上げ合う。唇は何度も離れてはすぐに重なる。しまいには二人の唾液が混じり合い、ピチャピチャと淫猥な水音が聞こえるのが堪らなく羞恥心をかき立てる。しかし、今はその恥ずかしさや居たたまれなさですら、明姫の下半身に溜まってゆく妖しい微熱をいや増すものでしかない。
 おかしい、私の身体、どうしてしまったんだろう。

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