身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り
「尚宮さまは、どうやら私たちのことを知っているらしいわ。あの夜、誰かに見られていたのかしら。この服を下された時、あなたとのことも遠回しに指摘された。分相応の恋をしなければならないとも言われたわ」
もう、どうすれば良いか、判らない。明姫が呟くと、ユンが真剣な声音で言った。先刻までとは異なり、別人のような声だ。
「崔尚宮は、分相応の恋と言ったのか?」
「そう、つまり、私とあなたの恋は分不相応ということ」
ユンは何も言わない。明姫は傍らのユンを見上げた。
もう、どうすれば良いか、判らない。明姫が呟くと、ユンが真剣な声音で言った。先刻までとは異なり、別人のような声だ。
「崔尚宮は、分相応の恋と言ったのか?」
「そう、つまり、私とあなたの恋は分不相応ということ」
ユンは何も言わない。明姫は傍らのユンを見上げた。