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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】

第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り

 明姫は眼を剥いた。
「愕いた。一体、いつどこで買ったの?」
「ふふん、ユンさまを甘く見てはいかん」
 ちゃかりと安物の酒を調達していたようである。
「少しだけなら良いだろう」
 ユンは杯を二つ持ってくると、一つには手酌でつぎ、明姫にもついでくれた。
「そなたも呑んだら、どうだ?」
「昼間からお酒なんてねぇ」
 やはり、明るい中からの飲酒には抵抗がある。
「そなたの酔ったところを一度見てみたいな。酔わせてみれば、いっそう色っぽくなるかも」
 ユンの手が伸びてくる。
「明姫の身体はやわらかい」

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