身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第7章 第二話 【桔梗の涙】 異変
「食あたり? それでは、中殿の食べたものの中に原因になるようなものがあったと?」
「単なる食中毒であれば良いのですが」
侍医の含みのある言い方に、ユンは眼を見開いた。
「それは、どういう意味だ? もしや」
流石に毒とは口に出せないでいると、侍医の方が声を潜めた。
「その可能性も現段階では否定しきれません」
ユンは言葉を失った。王室では大妃に次ぐ地位にある王妃を狙った毒殺未遂事件―。もし仮に真実であれば、手をこまねいていてはいられない事態である。
「単なる食中毒であれば良いのですが」
侍医の含みのある言い方に、ユンは眼を見開いた。
「それは、どういう意味だ? もしや」
流石に毒とは口に出せないでいると、侍医の方が声を潜めた。
「その可能性も現段階では否定しきれません」
ユンは言葉を失った。王室では大妃に次ぐ地位にある王妃を狙った毒殺未遂事件―。もし仮に真実であれば、手をこまねいていてはいられない事態である。