身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第8章 第二話 【桔梗の涙】 陰謀
午前中はさしたる成果もなく過ぎたのだが、午後になってから、大騒ぎになった。というのも、中宮殿の建物―もっと的確にいえば王妃の居室の床下から人型が出てきたのである。人型には王妃の生年月日と名前が記されており、同時に豪奢な着物を着せられた人形まで見つかった。
その人形には、無数の針がこれでもかというほど突き刺してあり、第一発見者の監察部の女官は幾ら事件慣れして度胸が据わっているとはいえ、流石に血の気が引いたほどの殺気とおぞましさを感じた―と、その感想が後宮中に伝えられた。
その人形には、無数の針がこれでもかというほど突き刺してあり、第一発見者の監察部の女官は幾ら事件慣れして度胸が据わっているとはいえ、流石に血の気が引いたほどの殺気とおぞましさを感じた―と、その感想が後宮中に伝えられた。