身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第8章 第二話 【桔梗の涙】 陰謀
「まずは今回の事件について聞かせて欲しい。私が何故、中殿さまがお倒れになった件について嫌疑をかけられたのか。監察部に直訴に及んだ成女官がどのような供述をしたのか。それが判らなくては、私も話のしようがない」
楊尚宮が頷いた。
「淑媛さまのおっしゃるのは当然のことです」
彼女が顎をしゃくると、傍らに控えていた若い女官が両手で抱えていた箱を机にのせた。塗りの平らな箱で、飾り気もないものだ。楊尚宮はおもむろにその箱の蓋を持ち上げた。
「これをご覧下さい」
楊尚宮が頷いた。
「淑媛さまのおっしゃるのは当然のことです」
彼女が顎をしゃくると、傍らに控えていた若い女官が両手で抱えていた箱を机にのせた。塗りの平らな箱で、飾り気もないものだ。楊尚宮はおもむろにその箱の蓋を持ち上げた。
「これをご覧下さい」