身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第8章 第二話 【桔梗の涙】 陰謀
楊尚宮は静かな瞳で明姫を見返した。その視線はわずかに痛ましげですらあった。
「されど、百歩譲って淑媛さまが無実だとしても、これらの証拠がまた、まったくのでっち上げられたものだと言い切れるだけの根拠もないのは事実なのです」
つまり、現状では明姫が無実だと証明はできないと言っているのだ。
「とにかく、我々も淑媛さまの無実を証せるように全力を尽くす所存でおります」
明姫はハッと面を上げた。
「楊尚宮」
「はい?」
「されど、百歩譲って淑媛さまが無実だとしても、これらの証拠がまた、まったくのでっち上げられたものだと言い切れるだけの根拠もないのは事実なのです」
つまり、現状では明姫が無実だと証明はできないと言っているのだ。
「とにかく、我々も淑媛さまの無実を証せるように全力を尽くす所存でおります」
明姫はハッと面を上げた。
「楊尚宮」
「はい?」